女性の安定した働き方

もちろん一方では、同じ「正社員」の賃金を払うなら、男性と同じ生産性を期待できる「総合職」か、専門職の女性を採用したい、という動きも目立ってきました。日本経済新聞が、九八年四月に四年生大卒女性を採用した大手八百八十九社を調査したところ、「総合職」の採用七千六百四十四人に対し、一般職は五千八百五十四人と、総合職が一般職を上回る結果になりました。男性の憩いのために「職場の花」をキープする余裕もなくなり、「とにかく仕事をしてくれる人」が採用基準になったことは、一面では女性にとってチャンスのようにも見えます。ただし数をよくみれば、一社あたりの平均は、一般職を上回った」はずの総合職でも、わずか八・六人にすぎません。つまりは、このままいけば、女性は容易には安定した働き方に入れない時代になりかねないということです。「OLにもなれない時代」といえるでしょうか。ただ、こうした時代は、裏返してみると、「サラリーマンや正社員だけが会社員とはいえなくなった時代」ともいえるのです。ある職場では、派遣社員とパートと契約社員と「正社員」が入り乱れ、管理職は労務管理に頭を悩ましていると聞きました。労組も、春闘で賃上げのビラを堂々と張り出せません。「定額回答を許すな」と書いたビラにある「正社員」の賃上げ率や賃金水準が、契約社員やパートよりはるかに高く、同じような仕事をしているのになぜこんなに違うのか、と、他の雇用形態の社員たちから突き上げが来る恐れがあるからというのです。これを読んでいれば、出会った人はあなたから離れられないかも。

参考:
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